探偵日記


2023・02・22 水曜日 ☀ 




10時に事務所着。今朝は0度以下と真冬の気温。覚悟して家を出たが思ったより寒く感じなかった。今、家出した妻の所在調査を抱え、調査員が1人新潟県に飛んでいる。さぞかし寒いだろうな。そんなことを考えていたら大昔の、やはり妻の所在調査を思い出した。依頼人は60歳位の会社社長、家出した妻は22歳。孫のような奥さんである。僕は40をちょっと出たくらい。あまり気の進まない依頼だったが、元刑事さんの紹介で、赤坂のプリンスホテルで面談した。経緯を聞くと、まず、バツイチの事務員と懇ろになり愛人として同棲していたが、彼女の一人娘を欲しくなり、或る時、飲み物に睡眠薬を入れ、眠らせたのち目的を果たした。その後何とか関係を継続させようと思い、娘とのことを、愛人の母親に了承させ、母親を追い出して(もちろんそれなりの手当てはしたが)娘との生活を始めた。しかし、贅沢な生活はさせてもらっても、そこは、大学を出たばかりの若い女性である。禿ちゃびんの粘液質の老人をほとほと嫌い、遂に家出を決行した。依頼人は臆せずこれらの経緯を僕に話し(探せ)と言う。・・・・