健康第一

老コナンの僕は日曜日でも事務所に行く。とにかく休むのが嫌いで、風邪を引いてもお腹が痛くても寝込まない、休まない。少々尾籠な話になるが、僕は痔持ちだった。それもかなり悪化していて、特にゴルフの後など激痛に襲われる。ある日、調査部長が「所長、入院しなくてもいい病院がありますよ」と言うので、一大決心をして行ってみた。待合室で待っていると、先ほど手術室に入ったご婦人の「ギャー、ヒー、イタ~イ」絶叫が聞こえる。逃げ出したくなったが、タイミング良く診察の順番が来て、「福田さ~ん」と呼ばれ、ドクターと、二人の看護婦さんの前で下半身を露にして横になる。ドクター曰く、「向こう向きになって足をくの字に曲げて下さい。そうそう海老みたいにね」勿論大事なところは手ぬぐいをかぶせられ、またドクターが言う。「随分酷いね、君は長便所だろう。じゃあ手術は来週の月曜日朝10時」実は、ドクター様のおっしゃるとおりトイレが長い。麻雀が趣味の僕は、毎朝トイレに麻雀ゲームを持ち込んでコンピューター相手に一戦交えるのを日課としている。翌月曜日朝10時、うらびれた医院の、大丈夫かな?って思わせるような簡素な手術室で、海老さんになった僕は、「もう終わったんですか」って、間抜けな発言をして大手術を終えた。すぐにタクシーで事務所に行き、一日も休むことなく、主に、麻雀クラブに通った。