探偵日記

探偵日記 11月17日 月曜日 晴れ

西高東低の気圧配置で当分晴天が続きそうだ。昨日のゴルフコンペ(サンサン会」も無風快晴で、絶好のゴルフ日和となった。優勝はハンデの多い人にさらわれたが僕のゴルフも決して悪くなかった。毎週末の土曜日早朝、田無まで練習に行ったのが良かったのだろう。アプローチも不安無げに出来た。ただ、パットがいまいちで好スコアとはいかなかった。パットといえば、御殿場で行われた男子ゴルフ、最終18ホールでピンそばに寄せた武藤選手がこれをはずし、オーという外国選手とのプレーオフにならずオーの優勝となった。プロでもそういうことがあるのだから、僕のパットが入らなくても仕方ないのかもしれない。と思って自分を慰め、パーティの後、何時ものように、天国に一番近いスナック「ほろよい」に行く。
今朝は、4時18分、タイちゃんに起こされ未明の街を散歩。今日から少し忙しい。

娼婦 13

男性はちょっと困った顔をしたが、(もう会わないようにしましょう)とは言わなかった。佳枝のほうもかなり気持ちが入ってきていたので、彼との縁を切りたくはなかったが、あの日以来、夫は執拗に責めたて、夫の両親もはっきり態度を変えて佳枝に接した。子供達も父親に「お母さんと口をきかないように」なんて無茶なことを強いられ、下の子は実際に佳枝を避けるようになった。それでも、三日にあげず誘ってくる男性の求めに応じ、いそいそと出掛ける日々が続いた或る日、夜、何時ものように口論になり、「実家に帰れ」と言う夫の言葉に切れた佳枝は、(じゃあそうさせてもらうわ)と捨て台詞を残して家を出た。気がつくともう電車も無く、最寄の駅まで歩きタクシーで都心に向かった。車中、返事が無くてもいいや。と思ってメールすると、「じゃあすぐこっちへ来て下さい」というメールが届いた。

その日から、佳枝は、一泊10万円はしようかという都内の超高級ホテルでの生活が始まった。そして、次第に男性の身元も知れ、彼が、日本人なら知らぬものはいない有名企業の創業者の子息で、関連会社数社の社長であること、年収が3億円を超える長者であることなどわかった。----------------