探偵日記 8月26日水曜日 雨
台風の影響なのだろう風も強い。今朝はタイちゃんが寝坊して6時前に散歩する。涼しいので良く寝れるのは人も動物も一緒なのか、僕も8時間ぐらい眠れた。何時ものように、抱っこして高架下へ。午後事務所に行く。
れんげ 34
夫婦と、トライアルに連れて行く日時を決めて、れんげを連れて我が家に帰ってきた。もうすぐこの家からまた知らない家に貰われてゆく。なんて夢にも思っていないだろうれんげは、ひかるのベッドの横にある自分のケージに入るや、フ~と溜息をついた。れんげなりに気を張っていたんだろう。ひかるが(れんげちゃんお疲れさま)と言って、好物のジャッキーを一本口元に持ってゆくと、ひかるの顔をじっと見つめたあと美味しそうに食べた。もっとちょうだい。という目をするれんげを見て、また一本食べさせながら、(れんげちゃん良かったね。優しそうなパパとママで。いい子にして沢山可愛がってもらってね。)勝手に出て行った夫も言っていたように、この子に私の言うことは理解できないかもしれないが、分からなくたっていい。ううん、きっと分ってくれているはずだ。ひかるは何時までもれんげの顔を優しくなでながら、ここ数ヶ月のれんげのことを思いやった。動物愛護センターに捕獲され、あと数日で殺処分される運命だったれんげが、ボランティアの「ポチの家」を経由して我が家に来るまで、どんな思いをしていたのか。ポチの家に来てからは飢えるようなことはなかっただろうが、何時も狭いスペースに閉じ込められ、自由を奪われ、さぞかし不安だったに違いない。ーーーーーーーーーーーーーーーー