探偵日記

探偵日記 3月15日火曜日 晴れ

昨日とは打って変わっていい天気。僕の体調も。実は昨日の朝、胸が苦しくて目が覚めた。酷い嘔吐感である。1年ほど前にも大量に吐いたことがあり似たような症状だ。トイレに行って。と思って起き上がろうとしたが起きれない。悪寒がして熱もあるようだ。最近僕の周りでインフルエンザに罹った人が数人いて、もしかしたら。と思って横になってじっとしていたら吐き気のほうは治まった。耳をすませるとタイちゃんがドアの所で待っている。どうにかドアのところまで行って、ドアを開けると、何時ものように大喜びでぴょんぴょん跳ねる。ちょうど顔をのぞかせた見張り番に、症状を伝え(散歩を代わってくれ)と頼んで、再び崩れるようにベッドへ。まいったな。今週はいろんな予定が入っていて忙しい。もしインフルエンザなら1週間はつぶれてしまうだろう。勿論食欲もなくただただ寝て過ごした。ところが、37・2あった熱も次第に下がり36・4となり、何より咳が全くでない。じゃあなんだろう?と思っているうち今朝になり、計ってみると35・2やや低めの僕の平熱になっていた。な~んだ。と思ったが、年齢をひしひしと感じた1日でした。

続・新宿犬鳴探偵事務所 4

痺れを切らした僕が、(まあ、僕の事務所ではお引き受けかねますが他でお聞きになったらいかがですか)と言うと、女性は「お宅でだめならどこも同じでしょうね」と、あきらめた口調でつぶやくように言う。ちょっとかわいそうになり、(どんな人の住所が知りたいの)と聞くと、「女の人なんです」と。こりゃあますます危険だ。だいたい、男が女性の住所を知りたい。または、女性が男性の住所を。というのがもっぱらのストーカー調査だが、まれに同性を対象にする依頼もある。ストーカーでなければ「怨恨」である。僕が思わずう~んと言うと。女性は慌てた様子で「違うんです。あの~ただ手紙が出したいだけなんです」何言ってんだよどんな手紙だい。とは言わなかったが、代わりに、(あそう、それで相手の女性と貴女の関係は?)と聞くと、「私は普通の主婦ですけどあの人は上場会社の役員です」えっ、この一言で僕の探偵魂に変化が生じた。------------