探偵日記 10月29日土曜日 薄曇り
このところ暴飲暴食ぎみで胃腸の調子が悪い。昨夜は特に嘔吐気味で夜中に何度かトイレに駆け込んだ。幸い大事にに至らず目覚めた頃には治まった。でも、朝食のご飯は(普段の半部にして)と頼む。そんなことは年に1~2度しかないので、少々訝しがられた。「そんなに飲んだの?いったい何を食べたの。」と、怒られたが否認した。(笑)11時、新規のご依頼人と面談。無事受件し、事務所に戻って打ち合わせする。
午後6時、友人と食事の予定。それまで例の所でひと稼ぎ。もし負けたら利しりラーメンにしよう。
ドラマチックな恋の結末 2
その依頼人親子とは246沿いにあるホテルで会った。少し先に行ってラウンジの入り口に近い椅子に座って待つこと5分、一目でそれと判る親子連れらしき女性がやて来た。向こうも察っしたようで、僕が軽くお辞儀をすると満面の笑みを浮かべて近づいて来た。ラウンジに誘導して改めて挨拶を交わす。名刺を出すと「及川です」と名乗って、傍の若い女性を「娘のいずみです。まだ学生なんですが、この子がまず先生の本を読んで次に私が拝見しました。」などと言っている。依頼人の夫、すなわち彼女の父親の様子が変で母子でいろいろ詮索していたらしい。そうこうしているうちに、「動かぬ証拠を押さえました」と、やや興奮気味に娘が言う。何のことはない、父親の部屋に盗聴器を仕掛け、或る日、相手と思われる女性と(といっても相手の声は入らないので父親の発する言葉から想像したに過ぎない)次に会う日の約束をしたんです。だからその日に尾行して欲しい。と。-------------