探偵日記 09月13日金曜日
13日の金曜日は西欧では不吉な日と言われている。死刑台への階段が、或いは人気コミック「ゴルゴ13」のタイトルも13という数字で、どうもこの数字がいけないらしい。しかし、日本ではそれほど気にする人も無く、勿論、探偵の僕には無縁である。そう思って調べてみると今年は9月と12月に1日づつあった。
昨日、数か月続いた案件がほぼ終了した。あとは補足的に不倫相手の女性の身元を詳しく調べるように指示された。じつは、この案件のため停滞している案件が10あまり残っており年内はこれらを解決しなければならない。と書くと何だかたいそう忙しい探偵事務所に聞こえるがそうではない。時間をかけるのは、一つひとつ丹念に調査する事務所の体質というか、僕のポリシーゆえである。だから、まったなしの浮気調査を優先せざるを得ないわけで、そのほかの案件も基礎調査は行っており「仕上げ」が残っている。ということである。
このところ悩まされている咳が一向に収まらず昨日クリニックに行きクスリを変えてもらった。ドクターが「じゃあうがい薬も出しておきましょう」と言ってもらった薬で、今朝で3回うがいした。気のせいか咳が軽くなったようだ。クリニックとクスリが好きな僕は与えられた薬はきちんと服用する。うっかり忘れたりして駅のホームで気づいたら家に戻る。何事も大雑把な見張り番は「1回ぐらい飲まなくても死にはしないわよ」と言うが、几帳面な僕にはとんでもないことである。