探偵日記


2020・12・03 木曜日 曇りのち晴れ




最近私生活でも本当にいいことが無い。師走にバイオリズムの低下は良くない。気分転換にと、伊勢丹でジャケットを買ってみた。明日から日曜日まで地方出張だが、何だか寒そうだ。超寒がりの僕は生まれがソウル(当時は朝鮮の首都京城ー断っておくが純粋な日本人)冬ともなれば氷点下の日が続くが僕は6月生まれ。1歳から育ったところは山口県西部、そんなに寒くない。(笑)




不倫 12




それからも美人妻の素行調査は継続された。会えば必ずホテルに行くが、依頼人が慎重な人で「絶対不倫はしていない。なぜならば、妻はセックスが嫌いである」という主張を言い立てる。依頼人と訪問した弁護士事務所のT先生も「ウ~ン、これじゃあ決定的な証拠にはならないな~」と言った。比較的リーズナブルな料金設定をしている我が事務所でもかなりの調査費用となり(もういいんじゃあないですか)と、暗に調査の終了を促すのだが、依頼人は「冗談じゃないもっとやれ」と言う。これまでマルヒと男が使うホテルは決まっていた。1回だけ新宿のシティホテルを利用したが、それ以外はすべて横浜のホテルである。




或る時、二人がホテルに入り男がチエックインするとき、僕も同じようにフロントに並び係の人が男にキーを渡す際に言った部屋番号を聞き、一旦離れた後再度赴き、二人が入った両隣の部屋番号を告げ、そのどちらかを頼む。と言うと微かに怪訝な表情をしたものの、運よく空いていた右隣りの部屋が取れた。あらかじめ部屋の間取りは調べてある。当方の部屋の壁側が向こうの部屋のベッドの上部である。すぐに調査員を招じ入れその壁に盗聴器をセットした。・・・