探偵日記


2022・04・25 月曜日 ☀




昨日はリピートの依頼人と会い受件した。依頼人78歳、同席した依頼人の姉81歳、僕77歳。合計すると236歳。案件はちょっと複雑だが気心も知れているので申し込みまでさほど時間はかからない。ただ、年寄り3人が調査のこと以外にも話が弾み、結局3時間半かかった。夕方、阿佐ヶ谷まで戻り駅前のお蕎麦屋さんで生1杯、好きなつまみでそば茶割3杯飲んで帰宅。今朝はいつものとおり起きて朝食のあと事務所へ。




奇妙な依頼人 5-2







その頃、マルヒは依頼人が勤務する会社を辞め証券会社に転職していたが、顧客の男と密会していた。特にこれといった特徴のない人物だったが、僕の依頼人に比べると数倍いいように見えた。この種の調査で依頼人が男の場合似たような現象になるが、本件の依頼人もご多分に漏れず期間中毎日のように電話をかけてきて、結果を知りたがった。そして僕と会いたがった。はなっから気に食わない奴なのでこちらは会いたくなかったが、そうもいかず指定された喫茶店に行くと、満面の笑みで僕を迎える。会話の内容は「家賃を半分俺が出している」「洋服も買ってやった」「旅行の費用も俺が負担した」「たまに外食するけど全部こっちもち」等々。うんざりしながら聞いているのだが相手の反応などお構いなし。さらに、僕に依頼しておきながら「毎晩奴の実家の周辺で帰りを待ち伏せしているんだけど」(この頃は彼女もすっかり依頼人に見切りをつけ実家に避難していた)そして、(こんなに良くしやっているのに)と言って泣くのである。ーーー