探偵日記 1月30日水曜日晴れ
朝5時、うっかりトイレに行ったら、タイちゃんが耳敏く気づき、(もう1時間ぐらい寝よう)と思っていたのに、早く早くって起こされてしまった。仕方なく5時27分外へ。寝ぼけた体を、朝の冷気が包む。清々しい気持ちになる。ああそうだ。と思いつき張り込み中の調査員に電話する。実は、昨夜7時から対象者を尾行している。22時、二人が歌舞伎町のラブホテルに入った。との報告は受けていた。依頼人の情報によれば、早朝の新幹線で名古屋に出張するらしい。したがって、5時まではホテルに留まるはずだと思った、優しい僕は、(一旦帰って仮眠したらどうか)と言う。調査員は4人体制で張り込んでいるはずだ。ところが、チーフ曰く、「もし起きれなかったら困るし、朝までなら平気ですよ。このまま続けます」ふ~んと思ったが、彼に任せることにした。
ところが、6時になっても出てこないと言う。エッー 僕はそのホテルを知っている。出入り口は一つだけ。見失おうにも見失えない立地条件だ。僕は、一旦帰れと言ったことを後悔した。もしかしたら、サウナかなんかに行って監視が途切れたか?(少し現場を離れたのか?)チーフ「いいえちゃんと見てましたよ。」僕(裏口は無いよな~)チーフ「ええ」
じゃあどうしたんだろう。依頼人からも「上手く追えていますか」とメールが来る。いやまだ出てきませんと言うと、「おかしいなあ」と言っている。
午前9時、チーフから「7時半頃二人で出てきて、8時41分別々に出勤しました」との報告が入る。やれやれ。結局依頼人はウソをつかれたわけである。出張等無く、たんに恋人とゆっくり逢瀬を楽しみたかったのだろう。-----でもマルヒさん。きっと罰が当るよ。