探偵日記 12月25日月曜日 晴れ
何事もグッドタイミングといけばいいけど世の中そんなに甘くない。今朝、阿佐ヶ谷駅の中央線快速のホームに上がったら東京行が出た後。仕方なく反対ホームから立川方面行きに乗り、荻窪で地下鉄丸ノ内線で行こうと思ったら、また出た後、事務所に着きビルのエレベーターが1階に止まっていたので、上りを押して乗ろうと思ったら扉があかずスッと上がって行く。誰かすでに乗っていたらしくタッチの差で行かれた。それでなくても忙しいのに、少しづつずれている。
結婚詐欺師 6
僕の事務所は当然ながら顧問弁護士も居るし、相談役は、元、警視庁警視である。彼は現役の頃一貫して捜査二課に所属していた。いわゆる、知能犯専門で、詐欺、贈収賄、選挙違反などを扱った。僕とはもう35~6年の付き合いだ。その彼に、丸の内のA弁理士のことをちょっと相談してみた。(う~ん)とうなって、やはり弁護士と同じ意見に落ち着いた。さらに質問を投げかける。(じゃあ、彼の総合事務所の顧問先に嘘つき先生のことをばらすのはどうだろうか)彼がパートナーとなって所属する事務所は、錚々たる顧問先を抱えているらしい。相談役「それは威力業務妨害になるな~」と言う。その事務所がこのことによって失った信用の価格を大きく設定すれば、僕は莫大な損害金を支払わなければならなくなる。今度は僕が(う~ん)と唸る番。
それじゃあ、素人の女性を我がものにするためどんな嘘をついてもお構いなしってことか。僕は憤然として、(それは少し違うと思う。まあ、僕のような探偵ならいざ知らず、かりにも仕業の人である。言っていい嘘(そんな嘘があるのかないのか分からないが)と悪い嘘があるだろう。れきとした女房が居ながら、「独身です」ってよく言ったものだ)貧乏人や、知識のない弱者は、どんなことをされても「ごまめの歯ぎしり」で終わるのかーーーーーーーーーー