探偵日記 02月22日木曜日 雨
朝家を出るころは雨から雪に変わっていたが、やがて小雨になり、傘も要らないほどになった。ここ2ケ月、丸の内の弁理士Aに振り回されている。鈍いというか、恥知らずというか、とにかく鼻持ちならない男である。当方の質問状に対し、「事実と相違する点が多い」などと、とんちんかんな返事を寄越す。まったく悪びれた様子は無い。そんな対応で逃げ切れると思っているようだが、危機管理意識の無さは呆れるほど。日ごろ、顧問先の大手企業に対し、特許や知的財産に関し、「危機」の意識や防衛を説く弁理士とは思えない脇の甘さである。もし、顧問先の代表や担当者がこのことを知ったら、即刻顧問契約を解除するだろう。仮に僕がその立場であれば出入り禁止にする。妻ある身で、婚活パーティをハシゴして、己の欲望を満たす目的で未婚女性を誑かし、一方で、勤務先の事務員を誘惑。「妻と別れるために2億円必要」などと、あわよくば大金をせしめようとしている。本人曰く「弁理士は公益性を求められ打職業ではない」とも宣。