探偵日記 01月21日月曜日 晴
昨日は恒例のゴルフコンペ「サンサン会」例によって栃木県小山市の、ひととのやCCで行われた。インフルエンザにかかって欠席の者もいて参加人数が減り3組12人と淋しいコンペだったが、微風快晴「無敵の下着」(ナサの宇宙飛行士も着るというダマール)を着て臨んだのだが暑くて汗をかくぐらいだった「大寒」とは思えないぐらいの好天気。僕はというと、まずまずの調子ながらハンデがきつく入賞はないだろう。と思いながらやったが、最終ホールの手前でスコアボードを見るとトップと1打差の2位。一緒に回っている66歳の彼はえらく緊張している。元来プレッシャーに弱い人で、これまでも何度か首位を走りながらずっこけたことがある。まあ、魔の上がり3ホールといって誰でもつまずくことの多いのがゴルフである。僕はそんな彼に(あんたは最終ホールに強いからな~)と冷やかすと「またまた、プレッシャーをかけないでよ」と苦笑い。しかし、僕のほうがミスを連発しダボ。彼も同じだったが結果1打及ばなかった。ただ、競馬は僕ともう一人だけ当たりでン万円ゲット。みんなとの握りにも勝って、パーティの後はそれを軍資金にカラオケへ。
今日はゆっくり出て、駅前の書店で1冊買って11時前に事務所へ。15時にホテルのラウンジでご依頼人んと会う予定。
受件と報告4
若いころのこと。兄の紹介で、友人に金を貸したが逃げられた。という女性の依頼人が事務所にやってきた。僕は幼いころから養母に「人に金を貸す時は決して返してもらおうと思うな」と教育されて成長した。養母の言うところは、(返してもらおうと思うから、そうでないとイライラするし仲違いもする。黙っていても返す人は返してくれるし、万一返さない人はお前の判断ミスだからきっぱり忘れろ)ということなのだろうが、子供の僕には到底理解不能だった。ちょっと話は逸れたが、その日の依頼人、いろんなことを言った挙句、いざ契約となった時、「まあ、盗人に追い銭だけどしょうがない」と言った。まだ35~6の頃だった僕は瞬間沸騰した。(なんだとこの野郎、じゃあ俺も盗人の仲間ということか、帰れ)と怒鳴ってしまった。依頼人は「そんなつもりで言ったんじゃあない」と平謝りに謝ったが、頑として聞く耳を持たなかった。兄は苦笑いをして黙っていたが、今思い出すと、本当に馬鹿だったな~と、反省する。
これは受件の時の失敗談だが、もう一つ、前にも書いたことがあるかもしれないが、何度も事務所にやってくる30代の熱心な女性がいた。ただ依頼の内容はやや公序良俗に反するもので、僕としてはちょっと腰が引けていた。しかし、なんでもいいから仕事が欲しい時代のことである。何とか彼女を宥めて、まず最初は法に触れない範囲の調査を勧めた。依頼人も承知して「お願いします」ということになり、とりあえずの費用として60万円を提示した。その日がGWの前日だったと記憶するが、依頼人は「すぐお持ちします」と言って帰っていったが、数日待ったが来なかった。僕としては、達成感の期待できない案件だったので(まあいいか)と思っていたら3日目、僕の事務所から最初に独立した男から電話がかかり、「調査のことで相談したい」と言う。彼はまだ独立したばかりでちょっと複雑な依頼が入るとよく相談してきた。その日早速やってきた彼の相談を聞いて驚いた。・・・・・