探偵日記 01月21日火曜日 晴
昨日のミスの修復に時間をとられ11時に家を出た。
新宿御苑前の蕎麦屋「志な乃」で冷たいとろろそばを注文。食べ終えた後、やはり行きつけのマミー薬局に行き店長に(喉と頭が痛い)と告げると、「ああ、じゃあこれがいいでしょう」と言われ、何だか温かいお湯に入ったサプリメントと一緒に買ったばかりの風邪薬を飲む。夜は、阿佐ヶ谷の居酒屋「大福」で、ビール1本、焼酎のお湯割り2杯のんで、湯豆腐、サバの焼いたやつとかけカツを食べて20時半に帰宅。
明日弁護士事務所に持ってゆく報告書を作り、このブログを書いたら寝る。
新宿・犬鳴探偵事務所 21
真新しい事務所とマイルーム。ピカピカの机にも慣れた頃、職業別電話帳(今はタウンページというらしい)を見たという女性から「調査をお願いしたい」といって電話が入った。この頃は犬鳴の事務所でもちょっと大きめの広告を出していた。何しろNTTの電話帳広告は掲載料がバカ高い。仮に、1ページの広告を出せば無色で月100万円以上とられた。ただ、探偵事務所にとって宣伝効果は抜群で、半ページの広告を出せば調査員5~6名を採用できるくらい仕事が入った。昭和50年に入って、関西の業者が東京に進出してきて、業界初の1ページ広告を打ってきた。すると、在京の事務所も負けじとばかりに競って大量の広告を出すようになり、半ページでは太刀打ちできなくなった。犬鳴が理事を務める東京都調査業協会でも、この過当競争を鎮静化したいとやっきになったが、(銭は汚く儲けて奇麗に使うんや)とのたまう関西の業者には、蛙の面になんとかで、(みんなが平均して戦える業界にしましょう。)という声は聞き入れてもらえなかった。
それからというもの、在京の業者も5ぺーじ、10ページと出すものもいて、まさに探偵業界は仁義なき戦いの様相を呈し、嘘かと思う人もいるだろうが、或る探偵事務所は年間30憶円の広告代をNTTに払った。
その結果、技術や機動力の劣る事務所にさえ怒涛の如く問い合わせが入り、これらの事務所が依頼案件を満足にこなせないため協会や警察、或いは消費者センターに苦情が殺到した。
協会では、旧、電電公社時代に定めた(広告は1社1エリア1ページに限る)という決まりを守るように抗ってみたが、大阪商人はもとより、民営化したNTTにも理解は得られなかった。・・・・