探偵日記

探偵日記 03月08日 日曜日 雨

今朝は休日起床。08時に起きて朝食を摂り、11時に家を出て、新幹線で名古屋へ。向こうの依頼人と会い打ち合わせ。その後みんなで晩御飯を食べてとんぼ返り。22時半帰宅。
このところ名古屋に行くことが多い。何となく地理も詳しくなった。

新宿・犬鳴探偵事務所 3-08

犬鳴はその報酬の高さにへ~と思ったが、同時に(そんな大金をどうやって調達するんだろう?)と、訝しく感じた。しかし、彼は全く疑問に思っていないようで、もう入ったかのように興奮している。
10億円なんてお金は右から左に動かせる額ではない。なにしろ、重さにして数十キロである。一人で持ち運びできるものでもない。犬鳴自身少し前に2憶円集金したことがあって、新宿駅前の富士銀行に駆け込んだがその重さに閉口した。犬鳴は(ずいぶん甘いな~)と、思い、(そんな大金をどうしてねん出するんだろう)と、質問すると、彼曰く「婆さんが相続したら払うって言ってる」と言う。
分かった。じゃあちょっと当たってみるよ。と言ったものの本気で探す気はなかった。たんに、犬鳴の悪い癖でリップサービスに過ぎない。それでも、たまたまその夜、歌舞伎町のクラブでN会系のヤクザと出会い聞いてみた。「30万円くらいかな。でも俺は嫌だよ出所を調べられたら3年は食っちゃうから」本物のヤクザでさえ当時は怖がったものだ。警視庁も銃刀法の摘発に躍起になっていた。彼らにしても割に合わないことなのだ。
翌日、この頃彼とは毎日のように会っていたから(駄目だよ、ヤクザもんも怖がってさわりたがらない)と、不首尾に終わったことを告げ、そのことを犬鳴はすぐに忘れてしまった。・・・・・・・・・