探偵日記 03月09日月曜日 晴
朝、ゴルフのレッスンから帰って来ると銀座のドクターから連絡があって「相談したいことがある」由。診察の終わる夜の時間に約束をして訪問。すぐに仕事に結びつかなかったがこうして思い出してくれる人がいるうちは事務所をたたむわけにはいかない。というわけで、14日のホワイトデーに向けて、都内の女性弁護士や事務所に伊勢丹から発送を依頼する。クリスマスはともかくバレンタインデー、ホワイトデー、など、西洋かぶれのイベントは、戦中派の男には似合わない。
新宿・犬鳴探偵事務所 3-09
後日談、もう四半世紀以上前のことだから書くが、「いやー、ワンちゃんすげえもんだよ。夜中にぶっ放してやったら青い光がパーって出てさー」と、興奮冷めやらぬ感じで報告してくれた。さらに、「結局本物は手に入らなくてさ~、仕方なくて改造銃をなんとか手に入れてやったんだけど、一発目はちゃんと発射したんだけど、次の球が出ないのさ、やっぱり本物じゃアないとだめだね」要するに、一発撃ったら銃身が焼けて使い物にならなかった。と言っている。しかし、攻撃された家の近所では大騒ぎになっただろう。世田谷の高級住宅街で起きた発砲事件として。当然被害者も色々調べられたに違いない。依頼人は大丈夫なのだろうか、彼のそのことを聞いてみると「あの婆は大丈夫だよ、したたかだから、」と言って笑う。さらに後日談、約束の報酬について、したたか婆さんに(何の話?)といって、とぼけられ、骨折り損のくたびれもうけ。となったとか。その後、かれは10憶円を手にすることなく病死してしまった。・・・・