探偵日記 4月3日金曜日 曇り
今朝は目覚しが鳴る30分前に目が覚めた。昨晩は少々遅かったが、飲み始めが遅かったのでさほど酔っていなかったのだろう。早めに散歩を済ませてまた帰って寝よう。と思い、すでにスタンバイしていたタイちゃんを連れて外に出る。風が強いが心地よい春の風である。犬も気持ちが良いのか喜んで、1時間15分も歩かれた。6時に再びベッドに入ったがなかなか眠れず、8時、(ごはんですよ)と起こされる。最近、2,3日温泉にでも入ってゆっくりしたい。と思う。今までに無かったことで、やはり年齢のせいかな。と、つくづく考えさせられる。知り合いに、草津温泉の老舗旅館「群隆館」(字が違うかもしれないが)お嬢さんが居る。先日、阿佐ヶ谷のえん家でばったりお会いしたので、聞くと、「平日ならいつでも空いてると思うわよ」との由。再来週辺りい行ってみようかな。
インターネット 1
最近の依頼は困難なものが多い。まあ仕事というもの押しなべて楽をさせてくれない傾向にあるが、僕のように古いタイプの探偵は、ネットがどうのこうのという話についてゆけず、しばしば戸惑うことになる。まず、グループ会社のオーナーK君から、「こんな相談が有るんですけど幾らっていえばいいでしょうか」と話があり、(ちょっとやっかいだな)と思った僕は、(1千万円って言ってみたら)と言うと、「わかりました」と言って帰っていった。彼はまだ駆け出しだから、実際の調査はこっちでやることになる。数日後、「高かったんでしょうか返事が来ませんね」との由。要求するものが非常に難易度の高いものでも、依頼する側の(費用対効果)の判断によって受件に結びつかないこともある。これまでの僕の信条として、(決して無理な受件はしない)を守っている。仕事欲しさに無理するとろくなことは無い。
それから数ヶ月経った或る日、同じくTDAグループの一人N君から「所長、ちょっと相談に乗ってくれませんか」と言うので事務所で待っていると、数ヶ月前のK君の相談事と瓜二つの案件である。K君の筋には依頼に踏み切れなかったが、どうしてもはっきりさせたいものであるらしい。N君は、「これをきっかけに結構良い仕事になりそうなんです」と言う。(ウン分った)と言って、結局、とりあえず500万円で引き受けてくるようにアドヴァイスし、N君の受件が成立した。-------------------------