探偵日記


2022・04・08 金曜日




不倫調査&尾行 3




待つこと3時間、部屋から二人が出てきた。女は思った以上に美人で年齢も20代後半か、マルヒが45歳なのでかなりの年齢差である。お水(バーやクラブ勤務の女性)には見えないがまったく素人にも見えない。多分、マルヒと同じレストランに勤めるウエイトレスか何かだろう。男の不倫相手はほとんどの場合相手は身近にいる。一番多いのが同じ職場の同僚や部下、次に、行きつけの店の女性、近所の奥さん。等々、まあ、女性もそうだが。主婦は、夫以外の男性と親しくなる機会は少ないので、パート先の同僚、御用聞き、カルチャースクールの先生、又は生徒。不倫同士が遠方に住む者たちという例はほとんど無い。50年以上探偵をやっている僕でさえ数件しか経験がない。東京と山口県下関、東京と福島に住む人。くらいである。したがって、女房に浮気されたくなかったら外に出さないことと、充分な愛情を注ぐこと。(無理か)さて、現場に戻ろう。階段を降りるとお手てなんかつないじゃってラブラブだ。これから晩御飯でも食べに行くんだろう。僕は、後を調査員に任せて依頼人に電話して状況を説明した。すると、依頼人は「二人が落ち着いたらそこに行きたい」と言う。浮気の調査をしていると良くあるパターンで、かなりの確率で要求される。しかし、僕はそんな修羅場は見たくないので(奥さんかえってみじめになるだけだよ)と、宥めたが「どうしても来る」と言い張る。仕方がないのでまた調査員と合流した。