探偵日記

探偵日記 1月22日火曜日曇り

アルジェリアからの悲報に接し、改めて我が国の安全を痛感する。テロが蔓延する途上国に赴く以上、それなりの覚悟はあったことと思うが、残された家族は辛い思いをしているだろう。それも、守ってくれてしかるべき就労先の国の兵力に命を奪われたわけで、さぞかし無念であったものと思う。しかし、かの国も命綱ともいえるガス田を守らなければならないという大儀も理解できる。それ以上に、テロに屈しない。という姿勢も必要かもしれない。ヨーロッパ各国が(やむなし)としているのもある程度は納得できよう。

このような場合、政府を責めることも出来まい。遠く離れた外国の出来事である。(何とか人命を尊重して欲しい)と願い要請するのが精一杯なのも致し方ない。今後は、ご遺体の早期帰国や関係者のケアを優先してもらいたい。現総理の安倍晋三氏は僕の郷里の人である。奇跡的に返り咲いた強運を堅持し、後世に名を残すような仕事をしてもらいたいと願うばかりである。

一探偵の僕は、このようなニュースに接し、感想を抱くしか能がないが、本音を言えば、(もう少し景気が良くなって、わが、貧乏探偵事務所に光明が差し込んでくる日を熱望している。そんな不景気な最中、(探偵になりたい)と言って、地方の青年から履歴書が届いた。何度か手紙や電話でやり取りを交わした結果、採用を決めた。彼は今日、僕が出したテストで苦戦しているかもしれない。報告の出来栄えで採用を取り消すことは無いが、彼は多分、僕の期待に添える報告をしてくるはずである。低迷する環境の中、楽しみが出来た。