探偵日記 6月18日火曜日曇り時々晴れ
今日は69歳の誕生日。神社的には70歳だから古希を迎えたことになる。実際、今年の正月、郷里の「宇賀八幡宮」でそのセレモニーがあり参加した。ついでに同窓会も行われ古希の面々が三十数人集まった。中には健康を損ねたものもおり、つい最近亡くなった者も居た。特に恵まれた人生ではないが、健康で居られる幸せは十分感じた。そんな誕生日の今日、18時から通夜がある。遊び仲間のご婦人の夫が18年の闘病生活の末、遂に亡くなった。思えば、18年前、脳溢血か何かで意識不明になり、亡くなるまでほとんど回復しなかったという。幸い経済的には恵まれた家だったようで、妻子に加え国も彼を支えた。四十代から今日まで、物言わぬ夫の看病に明け暮れた妻の苦労は計り知れない。
最近介護ホームにも来れないお年寄りが居ると言う。その理由は、そのお年寄りの親の介護が原因らしい。所謂(老々介護)という。僕の場合、妻の両親共々もすでに亡くなっているので、後は、介護されるのを待つばかりだ。しかし、果たしてわが子が介護してくれるかどうか。結論は「否」である。僕のように、キリギリス人生を選択した者は、年金も無いので、(野垂れ死に)の晩節が待っている。或る時、ふるさとの幼友達に(お前達、俺がこっちに帰ってきたら死なない程度に面倒見てくれよ)と。と言うと彼らは「分った」と二つ返事で約束した。幼少より、ガキ大将で、人気もあった?「嘘つきター坊」の僕は、彼らは決して俺を見捨てないだろう。と、思うこの頃だが、そうなった時、何人健在でいるか。誕生日の今日、少々不安になった。(笑)