探偵日記 11月07日火曜日 晴れ
日曜日突発的な用事で福島県南相馬市まで車で行った。地図で確認するとやや不便なため、また、紅葉が見たい。という気持ちもあった。07時半、自宅を出発。外環から常磐道に入り12時前、南相馬に着く。大熊町、浪江を通過したが、まさにゴーストタウン化していた。民家や商店の建物は荒れ果て、町中に鉄線が張られ、田畑は農作業を放棄されたため、一面ススキに覆われている。今まで、テレビや新聞でしか見ていないが、こうして現地に訪れると改めて震災の脅威を感じた。中には、多額の保証金を貰って浮かれている輩も居ると聞くが、ほとんどの人たちは呆然自失で故郷を追われたのだろう。暗澹たる思いで車を走らせ、翌月曜日にかけて用向きをすませ帰路に着いた。合計1000キロ余り、色んなことを考えさせられた長距離ドライブとなった。
結婚 4-2
昨日、阿佐ヶ谷に帰って、一人で夕飯を食べに、行きつけの居酒屋に行く。初めはとっつきにくかった主も最近はようやく打ち解けママや仲居と僕の会話に参加するようになった。ママが言う。「みのりちゃん福田さんの息子さん狙ってるわよ」(なんで、だって会ったこともないのに)と応じる。前に行ったとき、うちの息子も結婚しないで困ってる。みたいなことを言ったかららしい。彼女は週2~3回店を手伝っているバイトの子。容姿はまあまあおつむの回転も良さそうである。但し、息子のタイプではないな。と思ったがそんなこことは言わない。というわけで、ひとしきり「結婚談義」に花が咲いた。客のご婦人の一人(私は同情結婚)聞くと、恋人に振られて落ち込んでいた人との結婚だとか。ママは、私はひと目惚れ。と言う、しかしその夫の主は、何かで大金を手に入れたら女房に少しあげてバイバイする。なんて言っているらしい。「ねえ、マスター」とひと睨み。50年近く経ってそんな会話が出来れば、無難に推移した結婚であろう。