探偵日記

探偵日記 04月26日金曜日 雨とくもり

10時、予定より早く愚妻の退院となり、雨が降っているので車を出す。妹と娘、姪の三人は電車で直接病院へ。無事家に戻って、介護保険について聞きに区役所へ。案の定たらい回しにされた挙句、サービスは6月になります。だって。怒鳴りそうになるのを我慢して事務所へ。両手首が使えないから何とかしてもらいたい。と言って頼んでいる人に「1か月先で、しかも週1回180時間程度のサービスです」と、何の衒いもなく宣う。相談者の事情などおかまいなし。結論は、結局誰も助けてはくれない。ということを理解しただけ。

詐欺師k 10

kの事務所は神田駅前の僕の事務所の半分の広さ。しかし、若く飛び切り美人の女の子が電話番をしていた。しかも美声で応対も素晴らしい。談話が鳴ると「ハイ、研究所です」と出る。僕が、(部長何の会社ですか)と聞くと、kはにやりと笑って「まあ、もう少し見てなよ」と言う。するとまた電話がかかり、くだんの女性が、はい研究所ですと言って、そのあと、少々お待ちくださいと言ったかと思うと(佐藤研究員、外線で電話が入ってます)と、アナウンスし、その間、先方に聞こえるように美しいメロディが流れる。やがて女性は(申し訳ございません、佐藤は今席を外しております。帰り次第おかけ直しいたしましょうか)と、先方に告げる。佐藤、もちろん偽名は、その時、電話の主の会社、サラリーマン金融に居るのだ。要するに、金融会社は、金を借りに来ている人物の在籍確認をしたのである。暫くすると佐藤から電話がかかり(上手くいった。もう一軒やっつけて帰る)と言っているらしい。kはほくそ笑んで、「ふくちゃん夜飲みに行こう」と言うので、一旦事務所に戻り、夕方、神田駅北口の「三州屋」という居酒屋でk等と落ち合った。飲みながら詳しく聞くと、kは自慢気にカードの束を見せてくれた。それらはすべて偽名で借りたサラ金のものだという。ウ~ン、探偵の僕は思わずうなった。・・・・