探偵日記

探偵日記 02月14日金曜日 曇り時々雨

昨日と今日、事務所や自宅にチョコが配達された。バレンタインデーの今日、夕方6時半、愛媛県知事「中村時広」氏のパーティに出席。一応(招待客)扱いだが手ぶらというわけにはいかない。
受付で、ご祝儀を渡し会場へ。知事も還暦という。もう30年近い関わりだが、彼も相応に年を取ったな~という印象だった。ホテルニューオータニkらタクシーで阿佐ヶ谷まで帰り焼酎1杯400円也の居酒屋に寄り10時帰宅。10年前には考えられない行動である。年を取ったともいえるし、お利口さんになったとも言えよう。でも淋しい(笑)

新宿・犬鳴探偵事務所 2-14

それから数日後の或る日、犬鳴は特急で盛岡まで行き、レンタカーを借りて十和田湖を目指した。午後遅く、十和田に到着。市内のホテルを予約して、工藤沙織の実家に赴いた。マルヒの身元調査はとうに終えていた。父親の工藤健二(51歳)は地元の高校を卒業後、市役所に就職している。極めて真面目な男のようで何ら悪評はない。もともと工藤家は土着の農家で代々農業を営んでいる。したがって、健二も役所に勤めるからわら、休日や、農繁期、或いは、朝早い時間に畑に出ている。家には、沙織の祖母に当たる母親と、やはり市役所に勤める健二の長男夫婦とその子供たち、沙織の妹がいて、青森市の総合病院でやはり看護師をしており、通勤に時間がかかるという理由で寮に入っているらしい。資産家ではないが地元では誰もが知る平凡で円満な家庭である。
犬鳴は事前のアポも取らずいきなり訪問する形をとった。前もって知らせることで、沙織と連絡を取られたり、妙に構えられことを避けた。いきなり訪ね平身低頭真心をもって謝罪しよう。と考えていた。東京では、夫妻と事前に協議し、犬鳴の方針を夫人は不承不承ながら一応納得した。一方、マルヒの夫はギョっとした顔はしたが、(とりあえずおなかの赤ちゃんを胎させてから考えればいいじゃないか)という犬鳴の意見に従った。・・・・・・・・・・・