探偵日記


2023・03・07 火曜日 ☀




今日の東京は18度、4月並みの陽気だとか、嬉しい限りである。          1月、今年の滑り出しは申し分なく良かったが、それも2月はじめまで、どうもその後がいけない。まあ、探偵もサービス業だから波があるのは分かっているが、良い時と悪い時が極端すぎる。もう少し、平均してくれないかなぁと思う。今から40年近く前のこと、調査員を募集したらかなりの人数がやって来て、そのうち、7人を採用した。ちょうどその頃、某金融機関を辞めて、我が貧乏探偵事務所に志願したUという男がいた。探偵としては半人前だが、理系を卒業したこと、妻子もいて年齢的にもちょうど良い頃合いだったから、とりあえず彼に新米探偵を纏めてもらった。しかし、或る月、全く仕事が入らないことがあった。狭い事務所に10人近く出勤するので座る場所もない。そこで、毎日課外授業ではないが全員外に連れ出し、今日は映画の日、翌日はゴルフの打ちっぱなしへ、等とお茶を濁していた。いよいよ月末近くになり、さあどうしよう。というところで、顧問先の社長にゴルフに誘われた。帰り道、事務所に連絡するとUが出て「金融機関に勤務しているときに知り合った会社社長から調査の相談があった」とのこと、その夜、早速僕も同行して依頼人と会った。その結果、その日受件した案件で、当月の収支が合った。現在は、探偵もネット頼りで、弁護士も会社の担当者も、勿論一般の人もネットで探偵事務所を探すようだ。旧い探偵でその流れについて行けない僕の、(負け犬の遠吠え)かもしれないが、大事な、或る意味自分の人生を左右しかねない、まさに、岐路を左右する「調査」それで大丈夫かな?と思うのはおせっかいだろうか。