平成不倫考 8

探偵日記 2月10日月曜日晴れ

8日(土曜日)の大雪にはまいった。16年ぶりとか、都心でも20センチの積雪があったといわれるが、我が家のベランダで観測する限り30センチ以上積っていた。朝、9時過ぎ、まだベッドでぐずぐずしていたら、ひととのやCCの岡本支配人から電話がかかり「とてもプレー出来る状態ではないので、明日の月例は中止に致します」との由。さもありなん、東京ですらこうなのだから、栃木県の小山はもっと凄いだろう。と思っていたので、はなっから諦めていた。3月は、阿佐ヶ谷のワインバー「木の蔵」のコンペがあり、次の4月も予定が入っているから参加できない。暖かくなった5月が楽しみだ。例年、春から夏にかけて調子が上がる。昨日は足もとの悪い中、新宿に出掛け、「にいむら」でとんかつを食べて雀荘へ。とんかつを食べて臨むと比較的勝つことが多い。この日も、数時間で1000万円以上勝った。朝、僕の顔色を読んだか愚妻が手を出すので、3百万円プレゼントした。(笑)

少し寒いが晴天。高級住宅街(?)にある我が家の周りは雪かきが進んでおらずぬかるんでいる。中央線の高架下を通って駅へ。10時に事務所着。


平成不倫考 8

如何に女房が嫌いになったって、夫婦の部屋から追い出した挙句、鍵を掛けるなんて僕の感覚では理解不能である。また、普通、離婚に向けてアクションを起こそうとするなら別居してからやるものだが、二重生活による費用の負担を考慮して、苦痛の何ものでもない日常生活に耐えているのか、或いは、周囲が考えるほど苦痛に思っていないのか、老コナンには判らない。昨今、この夫のように自己中心的な男がやたらと多い。最近調査した案件だが、マルヒは我が国を代表するほどの大企業の御曹司。まだ30歳を少し出たばかり。(この人と結婚できなければ出社しない)と、大騒ぎをして結婚し、可愛い男児ももうけたが、1年ほどで、さっさと家を出て別居。まもなく離婚の調停を起こしてきた。年収2億ちょっと、加えて、各社からの株式配当もあって、総収入は年間5億円。自分は、家賃200万円のマンションに住み、真っ赤なフェラーリーを乗り回していた。片や妻子のほうは家賃30万円のマンションながら社宅扱いで、彼の懐は痛まない。毎月の仕送りは30万円ほど。どうしても必要な経費を請求しても無視。

と、かように、最近の男はかっこ悪い。まるで子供がおもちゃをねだってぐずるように結婚し、そのおもちゃ(女性には申し訳ないが)の妻に飽きたら見向きもしないばかりか、妻子に対し攻撃に出ることも少なくない。じゃあ、いっそ別れてやればいい。と思っても、妻のほうにも夫やその背景に未練を持つ。弁護士も(最低の義務を果たしながら5年もすれば離婚できますよ)などとアドバイスするから、夫は、好き勝手に遊びまわり、じっと月日の経つのをひたすら待つことになる。

男は、とか、男だったら、等と言われて育った僕達の世代は、男が廃らないように気を配る。が故に苦労もも多いのだが、ある面、(格好いい)私生活も遊びも、もう少し「粋」に生きて欲しいと思う。僕の事務所だけかもしれないが、平成の不倫調査のマルヒは(男らしくない奴)ばかり。ーーーーーーーーーーーーーー