探偵日記

探偵日記 3月5日水曜日雨

予報どおり、朝から氷雨の降る水曜日。今日は事務の高ちゃんがお休みなので、早々に支度をして、車で家を出る。何時ものように新宿御苑の駐車場に停め、10時事務所着。勿論誰も来ていない。しみったれたことを言うようだが、この駐車場は都営で、最初の3時間まで500円。どうかすると、1時間800円のコインパーキングもあるのに格安である。もし、新宿一丁目の僕の事務所にいらっしゃる方は是非ここに停めて下さい。

僕はまだフェースブックとやらを利用したことはないが、世間的にはほぼ常識になっているものらしい。個人情報保護法くそくらえで、ここを見れば個人の情報が満載されている。先日終了したある調査。マルヒは40代の男性で会社経営者。前にも書いたが、1週間の尾行調査中、妙齢の美人とラブホに行った。妻をこよなく愛し、子煩悩のように思われたマルヒの隠された一面と言うか、公になれば家庭が破綻することは目に見えている。夫婦仲睦まじくアットホームであるが故に崩壊する時もあっけない。ように僕は思う。理由は、妻の夫に対する信頼が堅固で、愛情が深いため、(裏切られた)感が一層強いのかもしれない。例えば僕なんか、(またか)で、嫌味を言われるぐらいで終わる。先日も、ガールフレンドに送ったつもりのメールが誤って妻の携帯に送信された。妻「貴方、この麗ちゃんて誰なの?」僕(ああ、メルトモだよ。ほら銀座のガールズバーの女の子)妻「自分のドジさ加減を反省しなさい」僕(ゴメン)40年以上連れ添っているとこんなものである。否、大根(根本的)のところで信頼関係が出来ているのと、毎日見ているボケ老人に等しい夫に大それたことは出来ないだろう。という的確な判断の所以である。しかし、このマルヒの場合、相手がキャリアウーマン風情で、関係も長そうだ。ということは、マルヒの妻は(結婚以来ず~と騙され続けている可能性が高い)からで、妻の落胆も計り知れないものがある。まあ、女の子からメールがこようと、電話がかかろうと、(ふん、どうせからかわれてるのに喜んじゃって)と見くびられるのも、男子として忸怩たるものはあるが。

フェースブックに戻る。このマルヒは、手広く商売をしている男で、交際範囲も広いようだ。(友達)は1000人を超える。某日のチャット、なんとたった一日で数十件のやり取りが公開されていた。実はマルヒは今、ある裁判で被告にされているのだが、その中の一つ。ある友人が慰めてきたのに対し、本人が「そうだね。我が人生に一点の曇りなし、のほうがいいよね」なんて言っている。妻を裏切り続けることが晴天のごとく。って、誰が教えたんだろう。