せんせいのつづき

6月2日土曜日。10時半事務所に着く。机に向かってパソコンを開いたところで、携帯電話を忘れたことに気づきUターン。11時20分自宅着。時すでに遅し、妻が「貴方携帯忘れたでしょう。変なメールが入っているわよ」と言う。発信者はN女、但し、僕が読んでも難解な内容で事なきを得た。再び事務所へ。

横浜市立中学校の教師という依頼人は、「素朴」という形容がぴったりの印象で、依頼したい内容に入った。子供は応接室から出て行き調査員の机でなにやら書いている。「あの子は紙とペンがあれば大人しく遊んで居ますから」依頼人が言うとおり、最後まで戻ってこなかった。

あの~例えば、誰かをこの世から居なくするようなことは出来ますか?この素朴な依頼人が少し口ごもりながら開口一番に言った内容がこれだった。僕は、依頼人が何を言っているのか解らず「え、何ですか」と聞き直した。依頼人は「ですから、例えばある男性が居なく成ればいいんですけど」と言う。「殺人?」まさか、僕は、「ごめんなさい、僕はあんまり頭が良い方じゃないんで具体的におっしゃって頂けませんか」と応じた。すると、依頼人も自分の言っていることが極めて公序良俗に背く内容と取られたと思ったのだろう。苦笑いしながら訂正してきた。「勿論、法律を犯してまでとは申しません。私としては、その位相手が憎いと思っていることを言いたかったんです」正直僕はほっとした。時々ではあるが、とんでもないことを依頼する人が居る。この依頼人もそんな一人か?と思って、あ~あ折角の休日に出てきたのに空振りか。と、少々気落ちしかかっていただけに、再び態勢を持ち直した格好で、依頼人と向き合った。—— 明日はゴルフなので続きは月曜日に・・・・