偽装結婚 その1

親しくして頂いているI弁護士から電話があり、「今、結婚詐欺にひかっかたご依頼人が来ておられるんだけど、調査を必要とする案件になりそうだから1度会ってもらいたい」と言う。勿論僕のほうに異存あるわけも無く(有難うございます。僕のほうは何時でも結構です)と応えると、「お勤めしている人なので、土曜日か日曜日が都合良いといっているんだけど」との由。僕が結構ですと言うと、「じゃあご依頼人に福田さんの事務所と携帯との番号を教えておくので宜しく、あぁ、ご依頼人は男性で中内さんとおっしゃるから」と言って電話は切れた。まもなくすると、たどたどしい言い方で、中内氏から電話がかかってきた。よほど無口な人なのだろう、次の土曜日に会う約束を終えるまでかなりの時間を要した。

僕の事務所は、土曜日は休まない。勿論日曜日でも仕事があれば調査員は現場に出るし、僕は、基本的に年中無休である。中内と称す新規の依頼人が来所した日も数人の調査員が事務所で待機していた。午後1時、依頼人から、事務所の近くにいるのでこれから伺います。との連絡が入ったらしい。らしい。というのは、ちょうどお昼になり僕はランチに出ていて、依頼人の電話の直後戻ってきたからである。調査員の一人が笑って言う。(今、中内さんとおっしゃる方から電話がありましたが、所長が不在だって言ったら怒ったように、居ないんですか。って言ってました。それと、事務所の場所を教えるのに苦労しました。)調査員は、まるで幼稚園児に教えるみたいだった。といいたいらしい。

僕は、(まあ、世の中には極端に口下手な人も居るから、電話だけで判断しては駄目だよ)と諭し、やがて来るだろう依頼人を待った。ところが、もう駅に居る。と言っていたらしい依頼人は一向に来ない。小一時間もしただろうか、小さくコンコンとドアを叩く音がして依頼人の男性が訪れた。僕は人目見て、なるほど。と、思った。(世間知らずのお人好し)を絵に描いたような人がドアを開けて入ってきた。-------



探偵日記 10月19日金曜日

今朝はワンちゃんの散歩が終わって、06時に、田無のゴルフ練習場に行った。明後日のコンペに備え微調整したいと思ったのだ。06時30分、「ファミリーゴルフ」到着。早速アプローチアイアンを持って打ち始める。自分でも(俺は天才かな)と思えるぐらい、60ヤードほど先にあるグリーンに、狙ったとおりにボールが落ちる。練習場はマットだから止まらないが、コースのグリーンならピタッと止まるだろう。もしかしたらスピンがかかって入ってしまいそう。などと、悦に入って、9番、7番、5番と打ってゆく。ところが、5番アイアンあたりから調子が変わり、まず飛ばないし、シャンクまで出る始末。ウッドに至っては目も当てられない。チョロの連発。10回に1回ぐらいまともに当たるが、僕の悪い癖で、(当にゆく)ものだから距離が出ない。1時間ほどで失望のあまり切り上げた。

コンペの名前は(サンサン会)毎月1度、第三日曜日に、栃木県小山市にある(ひととのやカントリークラブ)でプレーする。新年度の僕のハンデは15。僕の平均ストローク85(但し、今年8月6連ちゃんの時のもの)皆んな(僕を入れて16人)は、「今度こそ福ちゃんが優勝」と言って、馬券は毎回僕から売れる。すでに新年度5回を終えたが、毎回着外(泣)ゴルフのトップシーズンになり今度こそ。と、気合だけは漲っているのだが。-------結果は月曜日に報告するね。