昨夜も小刻みの睡眠で、やや体調不良。それでも10時半、事務所到着。貧乏性というか、どうしても家でじっとしていられない。休むことが罪悪に思えるのだから死ぬまで働き続けるに違いない。という訳ですので、この貧乏探偵社をどうぞ宜しく。
今日から、拙著の次回作に予定している「カーネーション」(仮題)を少しづつ書いてみようと思う。今から4~5年前の案件で、依頼人の心理状況が当時の僕のそれに似ていたこともあって、今もまだ鮮明に記憶している調査である。部分的に書けないものもあるが可能な限りご紹介したいと思う。
4月中旬の金曜日午後5時、僕は、中央区銀座にあるビルの5階の一室で依頼人と向き合っていた。懇意にしてもらっている弁護士の紹介で、「私のクライアントだけどプライベートな依頼をしたいらしい。電話してみてくれないか」と言われ、早速訪問した次第である。依頼人は男性、当時の僕より少し下かな。と思ったので、60歳位か。全くの初対面だが、緊張感を感じさせない応対をしてくれた。あぁこの人はかって営業畑に居た人だなと思いながら、なかなか本題に入らない依頼人のプロローグを聞いていた。----