カーネーションその24
毎月の支払いが滞うり始め、自分が使いたい時に車が無い。貴方のBMWは何時来るの?などと暢気な質問をする真理子に、山本も苛立ち最初は怒鳴るだけだったが、 次第にエスカレートし、遂に暴力を振るうようになった。 或る日、たまたまゴルフコンペの場所が二人が住むマンションの延長線上にあったため、帰りに立ち寄ってみた。こんなことは滅多に無いが、気が向けば現場に行くことも時々はある。夕方6時頃、まず...
福田政史の探偵日記
毎月の支払いが滞うり始め、自分が使いたい時に車が無い。貴方のBMWは何時来るの?などと暢気な質問をする真理子に、山本も苛立ち最初は怒鳴るだけだったが、 次第にエスカレートし、遂に暴力を振るうようになった。 或る日、たまたまゴルフコンペの場所が二人が住むマンションの延長線上にあったため、帰りに立ち寄ってみた。こんなことは滅多に無いが、気が向けば現場に行くことも時々はある。夕方6時頃、まず...
今日は祭日だが10時半ころ事務所に着いた。ブログの更新もしなければならないと思っているし、依頼人との打ち合わせもある。誰もいない事務所の自分の部屋(スペースといったほうがいい)で、昨日のゴルフの反省や、あさって水曜日のコンペに思いを馳せている。昨日もとうとう皆を裏切る羽目になった。なぜか得意なパットが入らない。目が悪くなっているのかな。と思ったり、やはり打ち方のせいかな。と思ったり忙しい。 ...
花ひろば及び真理子、それに山本の生活実態に関する調査はそれからも続いた。しかし、以前のように、例えば、1週間とか10日をみっちりやるのではなくて、4~5日に一回とか、時々様子を見る程度の調査で、前もって渡されている費用の範囲で粛々と行われた。2ヶ月程は大きな変化も無く、新しく真理子名義で借りたマンションの部屋で蜜月を送っているようだった。変化というものではないが、花ひろばの横の空き地はそのままで売...
僕から見れば依頼人は別世界の人である。俗に言う「生まれた時からいい星の下」で、幼少期より何不自由無く成長し、その後の経歴も、僕のような野良犬みたいな人間とは大きく異なり、社会的な信用や周囲の評価も申し分ないはずである。しかし今、自分が金で雇った野良犬探偵に説教まがいに諭されている。きっと忸怩たる思いで聴いているに違いない。 ようやくお猪口を口に持っていった依頼人が思わぬことを言った。「僕は今...
昨日は隔月に1度第二水曜日に開催されるゴルフコンペがあった。威張れるスコアではなかったが、他の人の調子が悪く栄えあるベスグロ賞を頂いた。コースは埼玉県毛呂山町にある「エーデルワイス」非常にトリッキーなレイアウトで、いたるところに落とし穴がある。ぼくも、イン42とまあまあだったがアウト1番ダボ(パー4のところを6たたいた)2番トリプル、3番トリプル、この時点で優勝とは縁が無くなった。(笑)5番パー、...
病院のハシゴは初めての経験である。もとより丈夫な僕だが決して慢心せず、妻から、「貴方は本当に病院と薬が好きね~」と言われるぐらい、ちょっとでも気になることがあれば病院に飛んで行き、貰った薬は絶対に忘れることなくきちんと飲む。 というわけで、昨日に続き今日は地元阿佐ヶ谷の河北総合病院(通称、死に来た病院~失礼)の待合室に居る。3時間かけて、再検査の予約をした。7月19日(木曜日)直腸を...
依頼人は、僕の提案にたいそう乗り気で、「是非その女性に言って、真理子たちの住むマンションに乗り込んでもらってください。」と言う。 僕は早速あらかじめコネを作っておいた韓国人女性に頼み、マルヒの元妻(厳密には本妻)と会う段取りをつけた。某日、なかなかの美人であるその女性と面会。しかし、当方の目論見は見事にはずれ「それならそれでもうあの男とは関わり合いになりたくない」と言う。(これで今一...
平成24年7月8日(日曜日) やがてその日がやって来た。僕は、マルヒは韓国人女性と婚姻中であり、その息子とも養子縁組を組んでいるので、真理子との正式な結婚は無理だろう。と思っていた。 その頃になると、彼女が赤坂でクラブを経営していた当時、ホステスをしていた女性とも面識が出来ていたので、(韓国人妻にマルヒから離婚の話が来ていないこと、仮に、離婚ともなれば今まで貸し付けたお...
平成24年7月7日(土曜日) 今日は土曜日だけど何事につけても几帳面な僕は(笑)ブログの更新のために出社した。ところが、小社が依頼しているサーバーがウイルスに攻撃されたらしく、娘が勝手に僕のパスワードを変えたようで、ホームページが開けない。機械音痴の僕は、そんなこととは露知らず、若い調査員に何度もやり直させたがやっぱりダメで、娘に問い合わせてやっと理解できた。それにしても、一言僕に断...
数日して、また依頼人と会った。「真理子が彼のお母さんと会って、宜しくお願いしますと言われたらしく喜んでいました」と言う。その後も、依頼人と真理子は花ひろばの経営のこと等で、しばしば会っており、そのときのやりとりである。依然として、「私たちはまだ男女の関係ではない」真理子はそのように言い張っているらしい。 バランスが悪い。というか、真理子は依頼人のことを心底馬鹿にしているのか、極めつけの(天然...