平成24年7月8日(日曜日)
やがてその日がやって来た。僕は、マルヒは韓国人女性と婚姻中であり、その息子とも養子縁組を組んでいるので、真理子との正式な結婚は無理だろう。と思っていた。
その頃になると、彼女が赤坂でクラブを経営していた当時、ホステスをしていた女性とも面識が出来ていたので、(韓国人妻にマルヒから離婚の話が来ていないこと、仮に、離婚ともなれば今まで貸し付けたお金を返してもらいたいこと)などの情報を得ていた。
ところが、張り込み中の調査員から報告が入り、真理子の運転するBMWで自宅マンションを出た二人は、マルヒの本籍がある豊島区役所に向かっているとのこと。僕は、マルヒが、ああやっぱり(私文書偽造)をしたな。と思い、韓国人妻が、(離婚無効)の訴えでも起こしてくれれば、ごく自然にマルヒの一面を真理子が知るところになるのに。などと考え実際に後日依頼人にも話してみた。
7月7日、日曜日午後2時25分。豊島区役所の夜間休日受付が真理子と山本の婚姻届を受理した。14日の猶予期限が過ぎれば二人は晴れて夫婦となり、「山本真理子」が誕生する。
しかし、真理子の夢もこの日まで、山本は豹変した。――――――――
昨夜も午前様になった僕は、事務所に行ってもブログの更新が出来ないので、昼過ぎまでベッドでゴロゴロしていたが、(家でじっとしていられない性分)で、シャワーをしたあと新宿に向かった。何処に行く?それは愚問。行き先は一つだけ。愛人のマンション?否、歌舞伎町のコマ劇場裏の雀荘「東舟」僕にとって、どんな素敵な女性より魅力的な場所である。